
大工の棟梁である父の姿と、その父に染み付いている心地良い木の香りの中で育つ。
長男でもある為、必然的に自分は大工になるものだと思っていた。子供の頃から建築現場を見ることが多く、
何でこういう形や間取りになるのか、そのプロセスにとても興味を持ったという。
「すごい!面白い!」これが建築の道に進もうと思ったきっかけとなる。
家は大工さんがつくるものだと疑いなく思っていたが、工業高校建築科、建築専門学校へと進むうち、設計というものに出会い、
その大切さ面白さに惹かれ設計のプロを目指すこととなる。
30歳にして独立し、建築事務所を開設するが当初は依頼の物件も少なく、生計の為、大工として現場で働くこと2年。
その後、欧倫ホームと出会う。
建築家の創る家としての自由度の高さ、限界の無さに魅力を感じ、現場体験の中で培ったディテールの経験を面白く、
楽しく、自分の家をつくる様な高揚した意識で設計できることに漸く価値を見出すことが出来たという。
ゆえに打ち合わせも楽しくやりたいと、人懐っこい、愛嬌ある笑顔が魅力的である。
優しさとは、木造であること、その木の触感・質感を大事に生かし、和みの感覚を大切にすること。
情緒感とは、陽光・採光・照明・風の道筋を考えた開口部のデザインとし、いかに自然を取り入れるか。それは又、環境を高め、省エネルギーとしての役目も果たす。
自然を強く感じることが、心を和ませ、ゆったり感を持って時間を過ごすことができるという。
経済効率を重要視する世の中において、せめて住まいの中だけでもギスギス感やストレスを解放する場であって欲しいと願い、
又、親がそうしたゆとりを持って暮らせる住まいは、「子は親の背中を見て育つ」という様に、子供に与える影響も大きなものがあると考えている。


『暮らしとは、そこに住まう人、家族が創り奏でていくハーモニー。
時には激しく大胆に、時には優しく繊細に…。住まいとは、その暮らしを創り奏でる為の舞台。
自分の、家族の、思い通りの舞台で、気持ちの良い音楽を奏でて欲しい。』と彼は言う。
その為には、こんなことがしたい、あんなことがしたいとお客様からどんどん夢や希望が出てくる様な、
楽しい空気の中で打ち合わせをしたいという。 そういうコミュニケーションには十二分な能力ありと思われる、肩のこらない楽しい人である。
自分の住みたい家を自分が楽しんで設計した住まいが、お客様の希望と一致することが究極の仕事の楽しさであるという。
人生は、楽しめる時に楽しまなければ、その後の保証は無い。
苦節10年、漸くにして、2LDK4人家族の非文化的住まいからの脱却をはかり、自分自身の住まい創りの体験からも、更に楽しさの提案力が飛躍しているようだ。













